こんにちは。
ご覧くださりありがとうございます。
この前までひどかった
ヒノキの花粉によるくしゃみが
この頃はましになってきました。
お天気はイマイチですが、
寒さも緩み、ありがたいです。
本題に入りまして、
今回は、國権てふと亀の海の
二本のお酒を再度ご紹介いたします。
お酒の他に、
酒蔵さんの情報も少しですが
お話ししたいと思っていて、
話が長くなる傾向にありますので、
一度の記事で二本ずつ
ご紹介していこうと思います。
それでは一本目です。。。
國権(こっけん)てふ 純米生貯蔵酒
福島県:国権酒造のお酒
日本酒度:±0 酸度:1、4
もう何年も毎シーズン仕入れている
國権の季節限定の純米酒。
今季二度目の入荷で、
こちらのお酒が入ってきたのは
2月25日(火)でした。
いつもは売り切れるのが早い銘柄なのに、
今回はなかなか開栓に至らず、
2月25日はテイスティングを
していませんでした。
今季初回の入荷は
昨年の11月17日(日)。
両方のリンクを貼っておきます。
11月17日の記事
2月25日の記事
クリアですが、
このお酒に対して持っている印象よりも
少し大物な旨味を感じる香り。
苦味と酸味、甘味が
順に舌に触れるような口当たり。
次いで辛さが芽を出します。
かすかな発酵感と
軽く酸味のある香りが鼻を抜け、
いつもに比べ少しだけ
甘味よりも酸味と苦味に意識が向きます。
滑らかで柔らかく、
バッチリとおいしい一口目。
飲みやすく、
パイナップルのような酸味が
舌に残る後味。
この日、鶏のだし鍋を食べたのですが、
食べ物と一緒だと、おいしさが倍増します。
関西風のだしの甘味とお酒の甘味と、
それぞれの旨味がマッチして、
コクが増し、このお酒の魅力である
水飴のような甘味が
より引き立てられるように感じ、
食べ過ぎました。
超主役級の濃い食べ物よりかは、
あっさりとした料理の方が
合うでしょうか?
開栓直後の試飲は11月中旬頃ですので、
ちょっとおぼろげではありますが、
味の厚みは以前やイメージより
少し厚くなっているように思いますが、
ものすごく大きな変化はなく、
安定しています。
飲み進めると、
スッとキレるキレの良さがスマートで、
透明感のある後味・余韻は長く続かず、
味を感じつつ、スムーズに飲み進めて
いただけそうです。
食べ物の味を引き立てながら、
飲み飽きさせない、さすがのお酒です。
製造元の国権酒造さんは、
1877年の創業。
数あるシリーズ、
黒いてふや、
山廃仕込みの特別純米の黒い國権、
ひょうたんラベルのシリーズ、
福島ならではの夢の香使用のお酒等々、
銘酒揃いの蔵元さんです。
当店では今回の白いてふの
登場回数が一番多く、
その次に多いのが、
山廃仕込みの特別純米酒 國権で、
冷酒でも燗酒でもおいしいので、
寒い季節に仕入れます。
これまで扱ってきたお酒を通し、
国権酒造さんに思うのは、
銘柄によってカラーが
多種多様だということ。
どちらかと言うと、
女性のお客さまに人気のお酒、
男性のお客さまに人気のお酒、
銘柄によってその両方をお持ちで、
おいしさの種類がとても豊富です。
けれど、どのお酒も個性的すぎないので、
無理せずおいしく飲み干せるおいしさ、
おすすめしやすい強みがあり、
他の銘柄もおすすめたくさんです。
もう一本のお酒です。。。
亀の海(かめのうみ) 旨口純米
長野県:土屋酒造店のお酒
今回が初入荷だった
長野県の地酒 亀の海。
入荷日は2月10日(月)でした。
開栓直後のご紹介記事はこちらです。
開栓直後から
とろみを感じる質感がありました。
芳醇タイプで、まさしく旨口純米!
という感じだったと記憶しています。
今回、香りは少し落ち着き、
しつこさのないフルーティーな香り。
舌の上でのとろみのある質感は変わらず、
スーッとお口に流れ込むような、
舌とお酒の境目が曖昧になるような
馴染みのよいスタート。
透明感がありつつ、
果実感のある香味が感じられます。
酸味は控えめになり、
甘味から嫌みのない苦味が膨らみ、
芳醇な旨味がグングンと広がって
飲み応えが出てきます。
キレは辛口で、
引きつづきスッと綺麗にキレます。
舌の付け根がキュッと締まる程度の
シャープさがあって、
のどが温かくなったり、
チリチリするほどの辛さはありません。
後味はほとんどなく、
しっとりとしていますが、
ねっとりはしていません。
こちらのお酒も
大きなイメージチェンジはしていませんが、
二月よりもさらに角が取れて
丸~くなっています。
旨味がたっぷりの純米酒。
厚みは骨太よりかは軽め。
飲みやすいので、
日本酒を飲み慣れていない方でも
召し上がりやすいと思います。
造っておられる土屋酒造店さんは、
日本酒の他、お米・麦・そばの焼酎や
甘酒も力を注いで造っておられます。
お米・お水・蔵、
それぞれにこだわりを
持っていらっしゃいますが、
中でも、蔵に複数の天然の井戸があって、
各お酒のできあがりを想像して
適材適所で使い分けておられるというのは
すごいなと思いました。
「これ以上ないほどの
清らかでやさしい軟水」とおっしゃる
柔らかなお水の気配は
今回のお酒でも強く伝わってきます。
今回は福島県の地酒 國権てふと、
長野県の地酒 亀の海を
ご紹介いたしました。
今回は、イメージを大きく変えない
安定感のある二本でした。
次回は、風が吹くと永寶屋を
ご紹介する予定です。