こんばんは。
ご覧くださりありがとうございます。
今日も寒くなくて良いですね。
まだ虫もそんなに気にならないですし、
換気しやすくて助かります。
空気は乾燥していますね。
鼻や喉も乾燥すると弱くなると聞くので、
気をつけなければいけませんね。
本題に入りまして、
今回も二度目のテイスティングのご報告。
今回は風が吹くと永寶屋、
どちらも会津の地酒です。
それで一本目のお酒です。。。
風が吹く(かぜがふく)
純米吟醸生酒 うすにごり 中取り
福島県:白井酒造店のお酒
日本酒度:+4 酸度:1、4
入荷日は3月6日(金)でした。
開栓直後のご紹介記事はこちらです。
華やかだった香りは落ち着いています。
パッと華やぐ時代を過ぎ、
今はおしとやかです。
舌に絡まるようだった柔らかい甘味は、
質感はそれほど変わらず、
綺麗ではちみつのような濃厚な甘味です。
ここから苦味が出てきていましたが、
少し変わって、
すぐに辛さが押し寄せてきます。
三月上旬よりも
力強く、勢いのある味わい。
辛さも
パワー&ボリュームアップしていて、
まん丸で全体的に柔らかいですが、
しっかりとしたスパイシーさがあって、
味にメリハリがあります。
50%精米ですが、
その綺麗さも兼ね備えていて、
雑味がありません。
そこに今は、
さらにジューシーな味がのっています。
喉越しもキッチリ辛口。
喉を通るときに
アルコール度数の高さを少し感じるものの、
その後は一転してカラッとしています。
後味は気持ちが良いタイプなので、
重たさなく、味わいながら
飲み進めていただけると思います。
個人的には、
グラスに注いで冷たい状態が好みですが、
少し時間が経って常温に近くなると、
さらにボリューミーに濃厚になります。
造っておられる白井酒造店さんは、
1765年が創業だと伝えられている
古い酒蔵さんです。
当店でも何度も仕入れている
萬代芳も造っておられます。
お米への思い入れが強い印象があり、
実際、契約栽培・有機栽培など、
こだわりを感じます。
これは、
地元産のお米を使って
お酒造りとしたいと思われたときに、
地元で酒米を作ってくださる農家さんが
少なく、直接契約でお願いすれば
作ってもらえるのではないかという
考えから始まったからだそうで、
こちらのお酒にも契約有機栽培の
酒米 五百万石が使用されています。
地元で愛される萬代芳の
本醸造は父が大好きな銘柄で、
飲み飽きせず、食事を引き立てます。
少し外向きに造られている風が吹くには、
もう少し華やかさがプラスされている
イメージを持っています。
多数の銘柄を仕入れたことがありますが、
いずれも旨味の芯がきちんとあって、
お好みを尋ねつつも、おすすめしやすく、
気に入っていただける確率が高いので、
とても頼りがいのあるお酒です。
もう一本のお酒です。。。
永寶屋(えいほうや)
辛口純米 八反錦 生酒
福島県:鶴乃江酒造のお酒
日本酒度:+6 酸度:1、2
お馴染みの鶴乃江さんの屋号のお酒
永寶屋。
今回の緑色の純米酒の他、
紫色の純米吟醸酒を仕入れることもあり、
生酒・火入れ酒どちらも
おいしいシリーズです。
入荷日は2月25日(火)。
開栓直後のご紹介記事はこちらです。
辛口で旨味もあるお酒がお好みのお客さまに
よくおすすめするので、
これまでに何度も仕入れていますが、
ここまで残るのは未だかつて初めて。
使用米は広島県産八反錦で、
精米歩合は60%です。
甘味を含んだ味わい深そうで
フルーティーな香りは、
程よい酸味と旨味を感じる香りに。
花の蜜のような透明感がある
滑らかだった甘味は、
現在は甘酸っぱく、
辛さとのハーモニーが絶妙です。
味と共に、
お口の中で芳醇な香りが広がります。
『辛口純米』納得の辛口。
それに負けない旨味を携えた味わい。
まろやかですが、パワフル。
前回・前々回くらいの永寶屋は
例年よりも日本酒度の値が高く+8でした。
そのときに召し上がったお客さまも
ご覧くださっているかと思いますが、
それはそれでおいしかったですよね。
今回はいつもの+6。
早い段階で辛さを感じましたが、
特に後半~終盤にかけては
主役に躍り出ます。
旨味あり・辛味ありで、
まるでそれぞれの良いところが
切磋琢磨しているかのように
レベルが高いです。
綺麗なキレ。
お米らしい甘味が少し残ります。
幅広い方におすすめしたい
味のある辛口の食中酒です。
蔵元の鶴乃江酒造さんは、
創業は1794年。
受賞歴も多く、永寶屋の他、
ゆり、会津中将でも有名です。
鶴乃江さんの他のシリーズでは、
夢の香や五百万石、美山錦、
タカネミノリなど、
地元産の酒米を多く使っておられますが、
この永寶屋は福島県産のお米にこだわらず、
様々なお米と鶴乃江さんの技術を融合し、
新しいお酒造りが実現されたものです。
鶴乃江さんらしいカラーは保ちつつ、
会津中将は、
ぽっちゃりとした女性のイメージ、
永寶屋は細マッチョな男性のイメージで、
趣が異なる良さをお持ちです。
お好きなお酒がきっと見つかる
素敵な酒蔵さん。
麹の力でしょうか?
抜群に美肌のゆりさん、
ひまわりのような笑顔の向井さん。
ご夫婦も素敵です。
今回は風が吹くと永寶屋を
ご紹介いたしました。
どちらも奥深く、
嬉しい成長を見せてくれています。
次回はついに
再試飲の最終回。
白露垂珠と酒屋八兵衛を
ご紹介いたします。