ご覧くださりありがとうございます。
お酒がバランスよく減ってきました。
今回も営業開始に合わせて
ご用意していたお酒を
ご紹介していきます。

左から
永寶屋・ゆり・花泉・風が吹く
永寶屋がご紹介する前に
売り切れてしまいました。
いつもは、
売り切れたお酒はご紹介しないのですが、
今回は試飲が終わって、
もう記事の下書きができていたので、
せっかくなのでご紹介しようと思います。
それでは最初のお酒です。。。

永寶屋(えいほうや)
辛口純米火入れ
福島県:鶴乃江酒造のお酒
日本酒度:+6 酸度:1、2
何度も仕入れている鶴乃江酒造さんの
屋号が名付けられたシリーズの純米酒。
使われているお米は広島県産の八反錦で、
精米歩合は60%です。

上立香はほんのり、ふわっと香り、
その後は静かに落ち着きます。
しっとりとした
じわ~っと染みてくるような甘さ、
厚みのある苦味、
溶け込んだ酸味があります。
蜜のように滑らかで、幅のあるコク、
どっしりとした旨味がふくよかに広がります。
少しずつ出てくる辛さがしっかり高まって、
スッとキレます。

香りはほどほどにありますが、
味がしっかりしているので
強く目立ちはしません。
後味はスッキリ。

飲み進めるごとに艶を増して
まろやかになってくる甘味、
角が全くないのに、
スパイシーでしっかり辛口。
今回も大変美味でした。
つづきまして。。。

ゆり
純米吟醸
福島県:鶴乃江酒造のお酒
日本酒度:+5 酸度:1、4
先ほどご紹介した永寶屋と同様、
こちらも会津中将でお馴染みの
鶴乃江酒造さんのお酒です。
ゆりというシリーズは、
鶴乃江酒造のお嬢さんであるゆりさんと
お母さんの女性二人で
手掛けておられる銘柄。

使用米は五百万石、
精米歩合は58%。
二回の火入れがされている
純米吟醸酒です。

軽い艶のある爽やかな香り。
水飴のような丸さのある甘さが
とろりとした柔らかな質感。
口に入れた途端に、きめの細かさが
ダイレクトに伝わってきます。
そこに、徐々に出てくる酸味と
チリチリとした辛さが加わります。

口の中で転がしていると、
さらにどんどんと丸まってきて、
温度が緩むと不思議と辛さが出てきます。

少しだけ枯れ感を感じる香ばしい香りが
旨味と合わさった頃、
辛さで締まってサクッとキレます。

ドライな喉越しと後味、
飲み終わり後はサラッと綺麗ですが、
全体的にはしっとりとした印象のお酒です。

当店では全てのお酒を
冷蔵庫で保存しているので、
冷酒状態なのですが、
常温くらいに温度が緩んだ方が
辛さは増すかも知れません。
落ち着いた大人の女性のようなお酒です。
つづきまして。。。

宮泉(みやいずみ)
純米にごり 初しぼり生
福島県:宮泉銘醸のお酒
白くにごった宮泉。
宮泉銘醸さんの十二月の限定酒です。

徐々に落ち着いてくると思いますが、
シュワッとした舌触りがあります。
香りは控えめ。

爽やかで瑞々しい甘酸っぱさ、
苦味が綺麗に調和しています。

厚みはほどほど、
ピリピリとした軽い辛さでメリハリもあり、
素直な気持ちの良いキレ。
後味はさっぱりと軽快です。

甘さは柔らかくて強過ぎず、
香りも強くないので、
食べ物にもバッチリ合わせやすいですし、
飲み飽きしないタイプ。

飲みやすいですが、
水っぽさはありません。

宮泉銘醸さんは寫樂シリーズを始め、
人気の銘柄が盛りだくさんの蔵元さんです。
今回の白い宮泉も
当店ではあまり仕入れた記憶がないので、
レアな銘柄がお好きな方にも
強くお勧めしたいです。
今回最後のお酒です。。。

風が吹く(かぜがふく)
〔金〕山廃純米吟醸 中取り生
福島県:白井酒造店のお酒
日本酒度:+3 酸度:1、6
風が吹くシリーズの金色、
山廃の純米吟醸、
一番バランスの良いと言われる
真ん中部分を取った中取りです。
風が吹くはいろいろな銘柄が
カラフルに展開されているのですが、
有機栽培のお米にこだわっておられ、
今回のお酒にも、
会津にて有機栽培で作られた
五百万石が使われています。
精米歩合は50%です。

お米の風味を感じさせる香り。
骨太でパワフルな口当たりで、
しっかりとしていますが、
水の綺麗さを想像させる上品さがあります。
甘酸っぱく、コクがあり、
だんだんと丸みを帯び、
酸味は少し小さくなって、
まろやかな甘味が残ります。

辛さもあって、
終盤から喉越し、余韻まで続きます。

熟したりんごのような香りが鼻を通り、
ふくよかで飲み応えがあるタイプ。
今ご用意していて、
ご紹介が済んでいるお酒の中では、
ダントツの飲み応えです。

一口目以降は
辛さが中盤で出てきました。
しばらく飲み込まずにいると
シナモンのようなスパイシーな
刺激を感じました。
余韻が長く続くかな?と思いましたが、
順調に引いていきますので、
骨太ですが、飲み進めにくくはありません。
味・香り共に充実の
近代的な山廃です。
今回は福島県の地酒を
四本ご紹介いたしました。
永寶屋は完売してしまいましたが、
生酒バージョンも
純米吟醸酒バージョンもおいしい
安定感のある銘柄。
また仕入れることもあると思います。
その際は、是非ご贔屓にお願いいたします。
いずれの銘柄もおすすめです。
気分とお好みで是非どうぞ。