おはようございます。
春らしい陽気の後で寒の戻りがあったり、
不安定なお天気。
自律神経の乱れに注意です。。。
さて、新しくお酒が入荷いたしました。
左から
萬代芳・奈良萬・辰泉・会津中将
ゴールデンスランバ
それぞれ一本ずつご紹介していきます。
それでは、最初のお酒です。。。
萬代芳(ばんだいほう)
志ぼり多て春便り 特別本醸造生
福島県:白井酒造店のお酒 日本酒度:+5 酸度:1、4
生酒なのに燗にしてもおいしいと評判の萬代芳の春のお酒。
キリッとした辛さが当店でも大人気です。
いつも入荷の度に早々に売り切れていく支持率が高い銘柄。
五百万石を使って造られています。
アルコール度数は19度と高めなので飲み過ぎ注意ですが、
おかわりされる方が多いお酒のひとつです。
グレープフルーツを思わせる香りが毎度こちらのお酒の特徴。
大吟醸かと錯覚しそうなくらいの上品で芳しい香り。
原酒らしいしっかりとした味と、
甘さの後から来る十分な辛さが持ち味。
今回もお勧めです。
つづきまして。。。
奈良萬(ならまん)純米吟醸 中垂れ生
福島県:夢心酒造のお酒 日本酒度:+2 酸度:1、7
奈良萬もなくなるのが早いお酒の代表格。
こちらも酒米は五百万石。
精米歩合は53%とのことで、
微妙な数字にこだわりと研究の様子がうかがえます。
無濾過生原酒のお酒らしいしっかり味。
青りんごを連想させる香りに、
五百万石のお酒らしい甘みと芳醇さ。
(開栓後、徐々に落ち着いてはきますが、)
奈良萬のお酒の特徴でもある発酵によるガスのピチピチ感も◎。
複数の要素が上手くマッチしている銘酒です。
つづきまして。。。
辰泉(たついずみ)うすにごり生 純米しぼりたて
福島県:辰泉酒造のお酒 日本酒度:±0 酸度:1、7
実は、今シーズン二回目の入荷です。
一度目はご紹介する間もなく売り切れた出来栄え・評判とも
実証済みのお勧めの一本。
うすにごりの類のお酒の中でも、
“本当に薄っすら薄濁り”という感じのお酒。
透明なお酒がお好きな方にも是非飲んでいただきたいです。
夢の香とコシヒカリを使って造られたお酒です。
ボトルから感じる印象と違わず
スッキリさ・軽やかさ・爽やかさのあるお酒。
日本酒度±0で、酸度が少し高め。
甘みは強すぎず、酸味と混ざって、
爽やかに甘酸っぱい雰囲気。
無濾過本生のお酒ですが、ドライさとシャープさも併せ持ち、
喉越しと後味も軽やかでスキッとしています。
二度目も人気間違いなしです。
つづきまして。。。
会津中将(あいづちゅうじょう)
純米吟醸 夢の香 生原酒
福島県:鶴乃江酒造のお酒 日本酒度:+2 酸度:1、4
母が大好きな会津中将シリーズ。
そのシリーズの中でも一番のお気に入りがこちら。
福島が生んだ酒米 夢の香で造られた美酒!
引き続き人気が高まり続けている会津中将。
最近は売り切れるのも早く、品薄な銘柄も続々...
柔らかく膨らむ味わい。
甘さと辛さ、爽やかさの塩梅。
フルーティーな香り。
喉越しと後味の良さ・・・
全てのバランスと調和が抜群のお酒です。
今回最後のお酒です。。。
献杯酒 ゴールデンスランバ
山形県:鈴木酒造店(旧蔵:福島県双葉郡浪江町)のお酒
こちらのお酒は特別なお酒。
たくさんの方の真剣な想いと願い、年月が詰まっています。
今は山形県に蔵を構える鈴木酒造店さんは、
東日本大震災までは福島県双葉郡浪江町で
お酒造りをされていた蔵元さんです。
地震と津波で蔵は全流失し、
今は鈴木酒造店長井蔵と場所を改め、
山形県長井市にてお酒造りをされています。
今回のお酒は、
鈴木酒造店さんと、津波で気仙沼市の実家が流され
現在は山形県山形市で六根浄という酒販店を営みながら
酒造りをしている熊谷太郎さんが山形県で出会い完成した一本です。
東日本大震災から今年で5年、
いまだに復興とは程遠い状況でありながら、これから未来に向けて
一生懸命に生きることの思いを伝えるために
黙祷を献杯に変えたい、
そのために献杯のお酒があってもいいのではないかとの思いで、
今回の献杯酒を製作することになったそうです。
こちらのお酒は出荷数600本。
東北地域の磐城寿の取扱店でのみで扱われ、
このコンセプトに理解してくれる人限定で販売。
3月11日に手元に着くように送られてきます。
使われているお米は福島県産の夢の香。
鈴木酒造店さんの契約農家さんで栽培されたお米が
全量使用されています。
精米歩合は55%。
銘柄は『献杯酒 ゴールデンスランバ』となっていますが、
純米吟醸部類のお酒です。
東北の物を使い、
“懐かしさと明るさを感じられる酒”というのもコンセプトの一つ。
酵母には、出自先が東北の酒蔵の酵母として
歴然としている協会6号酵母が使われています。
気になる銘柄の由来については、少し長くなりますが、
お酒屋さんの説明(作り手さんの説明かも知れません)を
引用させてもらいご紹介しておきます・・・
『千葉県から東北の太平洋沿岸には広く安波信仰が残っております。
浪江町請戸蔵の地区鎮守である苕野(くさの)神社は式内社で、
毎年2月に大祭である安波祭が執り行われておりました。
地元では「安波様(あんばさま)」と呼ばれ、
近県の漁業関係者等からも信仰を集めた賑やかな祭です。
また、本企画発案者である山形市「正酒屋 六根浄」熊谷様の
出身地である気仙沼にも安波山があり、
同様の信仰の場となっておりました。
それぞれの頭文字を取った「S×Rの安波」から
ビートルズのゴールデンスランバーを連想しました。
歌詞が「かつてそこには故郷へと続く道があった
かつてそこには家へと続く道があった」から始まるあたり、
単なる偶然とは思えませんでした。
「あんばさま」が今回の酒を導いてくれた、そう感じています。
※この酒は東北太平洋沿岸の安波信仰が残る各お社様に
奉納した後、出荷させて頂きます。』
こちらのお酒は、普段とは違うグラス(ぐいのみ)で
一杯500円でご提供しております。
できるだけ多くの方に召し上がっていただきたいため、
ご注文はお一人様につき一度きりとさせてもらっています。
当日の昨夜は、たくさんの方が献杯してくださいました。
「ちょうど5年前の3月11日も金曜日だったなぁ...」と
その日のお話をしてくださる方もおられました。
もし自分が同じ体験をしたら・・・
目の前で大切な人や大事なものが流されていってしまったら・・・と
考えることがよくあります。
難しいこと、不安なこと、悲しいこと。
癒えない気持ちもたくさんあると思いますが、
いろいろなこと、うまくいくように今日も願っています。
店では今後も東北の地酒を仕入れていきますので、
引き続きどうぞご贔屓にお願いいたします。