こんばんは。
11日(木)、会津より地酒が5本新入荷いたしました。
到着したてのお酒をそれぞれご紹介していきます。
と、その前に、
ひやおろしのお酒がちょろちょろと市場に出回ってきました。
毎年簡単に説明したりしていますが、
今回も少しお話ししておきますね。
≪新鮮処ひやおろし講座≫
冬に仕込み、春に搾ってできるのが新酒です。
新酒は若々しさやピチピチ感のあるフレッシュな感じのお酒や、
爽やかだったりフルーティーなお酒が多いのが特徴です。
それを一度火入れして、夏の間寝かせ、
秋頃に出荷されるお酒がひやおろしと呼ばれます。
冷おろしに多い“生詰”というのは、
寝かせる前に一度火入れされていて、
出荷前には火入れせずに販売されるお酒です。
ちなみに、新酒に多い“生酒”というのは
一切火入れをされていないお酒です。
ひやおろしのお酒は、熟成によって香りや味が落ち着いて、
酸味や辛味もいい具合にほぐれ、
味にまるみのある柔らかめのお酒が多くなるのが特徴です。
また、生酒ではないのでお酒の持ちがいいことと、
冷だけではなく、燗にしてもおいしいお酒がたくさんあるのも魅力です。
寒い時期は燗のお酒がさらにおいしく感じられるので、
何とも理にかなっているなぁと思います。
今後冬にかけてどんどんと登場していきますので
だいたいこのような豆知識で楽しんでみてください。
そういうわけで左から
会津中将・辰泉・榮川・萬代芳「奈古志左け」・奈良萬
それでは最初のお酒です。。。
会津中将(あいづちゅうじょう)特別純米 ひやおろし
福島県:鶴乃江酒造のお酒 日本酒度:+1~+3 酸度:1、5
毎シーズン仕入れる会津中将のひやおろしのお酒第一弾です。
古酒とか熟成酒とかと比べると期間はうんと短いものの、
ある程度の熟成を経て出荷されたお酒。
使われているお米は五百万石とタカネミノリ。
今回の会津中将ですが、
熟成具合と言うか、熟成によるお酒の変化が抜群にいいとの噂が
耳に入って来ています。
塾された旨みの効果で飲み応えとしっかりとしたコクのあるお酒です。
よく熟れた白ぶどうのような甘い風味も感じられるとか。
余韻は柔らかく、冷でも温めても◎だそうです。
つづきまして。。。
辰泉(たついずみ)純米 生詰め ひやおろし
福島県:辰泉酒造のお酒 日本酒度:+1 酸度:1、4
毎シーズン仕入れる辰泉のひやおろしも
第一弾が到着です。
使われているお米は華吹雪とコシヒカリ。
昨シーズンは大好評で
あれよあれよと売り切れました。
まるみを帯びた旨みとほんのりとした甘みが
しっとりと伝わってきます。
爽やかさもあって、味ののったお酒に
重たさを感じさせないよう効果的に作用しています。
お口の中でバランスよく味が広がっていきます。
温めることでよりいっそう味わい深くなり、
冷~ぬる燗まで、お楽しみいただけます。
さらにつづきまして。。。
榮川(えいせん)ひやおろし 無濾過 純米酒
福島県:榮川酒造のお酒 日本酒度:+2 酸度:1、3
久しぶりの入荷になりました榮川です。
純米の無濾過のお酒らしいしっかりとしたお米の旨味に、
ひやおろしの持ち味であるまろやかな味わいが合わさって、
口いっぱいにふわっと広がる秋らしいお酒。
青りんごを思わせる爽やかな優しい香りで、
口当たりも柔らかくてとってもマイルド。
ひやおろしの良さがよく出ているようです。
冷~燗までお楽しみいただけます。
お米のお酒という雰囲気満載で芳醇でまろやか。
喉越しと余韻までまるっこい旨酒に仕上がっています。
どんどんつづきまして。。。
萬代芳(ばんだいほう)
「奈古志左け(なごしざけ)」春便り 特別本醸造生
福島県:白井酒造店のお酒 日本酒度:+5 酸度:1、4
“なごしざけ”とは、夏を越したお酒の略称。
夏の間寝かせておきましたよ~!なお酒です。
特別本醸造となっていますが、
五百万石を60%精米して造られているので
吟醸酒に近いでしょうか?
吟醸香といわれる果物のような独特の香りがあるのですが、
その香りがこちらのお酒は大吟醸酒のように華やか。
お酒屋さん曰く・・・
「熟れた旨味を漂わせながら、
原酒らしい確かな辛さとボリュームが魅力です。
甘味の後から広がる奥深さ、シッカリとした辛さが人気の秘訣です。」
とのことで、
地元会津の飲食店さんでも大変人気だそうです。
今回最後のお酒です。。。
奈良萬(ならまん)純米 無濾過生原酒 中垂れ
福島県:夢心酒造のお酒 日本酒度:+3 酸度:1、7
お酒の中で一番バランスのいい真ん中部分を瓶詰したお酒です。
中取り・中汲みと同じ意味の中垂れのお酒。
使用米は五百万石。
マスカットやメロンのような風味、
奈良萬のお酒に多い嫌みのないピチピチ感も健在です。
ジューシーなのに重たさがないので飲みやすく、
いい意味で中毒性がありそうなお酒です。
余談ですが、
毎回すべてのお酒を試飲する母は、
奈良萬のお酒がどんどん好きになっていっているそうです。
お酒屋さんでは720mlボトルが早くも売切れでした。
皆さまも是非!
今回は福島県会津の地酒が揃いました。
たまたまなのですが、そういえば、
五百万石で造られたお酒がいくつかありました。
五百万石からできるお酒は、
味がくどくならず、スッキリ感もあって、
辛口のお酒でもマイルドな味わいができるそうです。
是非ご自身の舌でお確かめくださいませね。