こんばんは。
ご覧くださりありがとうございます。
今日はとても過ごしやすいですね!
季節が進んでいるのを感じます。
当店では、
基本的なメニューは
ホームページのメニューページに
載せているのですが、
季節や仕入れや気分によって、
おすすめメニューが他にもあります。
昨日、
おっ!と思うメニューがありましたので、
お品書きを撮ってきました。
前回の記事でお知らせした
あん肝ポン酢やぎんなんはもちろん、
当店では珍しい煮魚メニュー
いわしの生姜煮(左端)や、
ホタテ貝のバター焼きも
この頃よくご注文をいただきます。
そして、
ふぐの唐揚げの他、
時期によってはあんこうの唐揚げも
度々加わるのですが、
くえ唐揚げというのは昨日初めて見ました。
くえ鍋のキャンペーンを行っている
今だけ、タイミング次第のレアな一品です。
是非ご検討ください。
いよいよ本題に入りまして、
9月26日(土)に
地酒が新入荷いたしましたので、
それらのお酒をご紹介していきます。
左から
亀齢萬年・辰泉・黒龍
菊の花春・ゆめのつぎ
それでは最初のお酒です。。。
亀齢萬年(きれいまんねん)
純米六拾
広島県:亀齢酒造のお酒
日本酒度:+3 酸度:1、6
スッキリ辛口の純米酒 亀齢とは
少し趣が異なると聞きつつ、
初めて仕入れてみたこちら。
広島県産の八反錦使用。
精米歩合は60%の純米酒です。
秋のお酒らしい旨味を
予感させる香り。
お刺身、天ぷら、焼き物、煮物と
幅広く合うとの期待値上がる評判。
角のない甘さ、
すぐに辛さが出てきて、
ズーーーンと下に深まるように
出だしから奥行きがあります。
香りからは
味ののった酸味も感じたのですが、
辛さの方が存在感があるように思います。
二口目は清涼感を感じ、
いつの間にか味に参加していた
苦味と合わさることで、
辛さがさらに化けていきます。
ものすごく変な例えですが、
いちご味のかき氷が、
徐々にいちごミルク味に
なっていくような感覚で、
新たに加わったものの効果で
元々の味が底上げされる感じです。
ドライなキレ。
味のある辛口酒で、
柔らかな旨味のあるお酒です。
噂どおり、
淡麗な亀齢 純米酒とは
イメージが異なりますが、
香り・味・旨味が総合的に
同じくらいの加減でまとまっていて、
あちらが兄なら、こちらは妹。
似ていない魅力的な兄妹みたいな感じで、
これはこれでとてもおいしいです。
つづきまして。。。
辰泉(たついずみ)
純米酒 秋上がり
福島県:辰泉酒造のお酒
日本酒度:±0 酸度:1、5
辰泉さんの
秋限定の純米酒の入荷です。
使われているのは
麹米に会津産の夢の香、
掛米には会津産のコシヒカリ。
精米歩合は63%で仕込まれています。
フルーティーで
青っぽい爽やかな酸味のある香り。
一口目は、
酸味と甘さ、苦さ、
バナナのような風味が鼻を抜けました。
苦さと辛さで締まって、
甘味が優しく、
酸味があるのにまろやか。
柔らかな旨味があって、
キレの良い純米酒。
日本酒度の値は±0となっていますが、
辛さも良い仕事をしています。
派手さはないけれど、頼れる存在で、
ほっこりと落ち着く味わいに
辰泉さんらしさを感じます。
どなたにでもおすすめできる一本。
いろいろなお料理に合いそうです。
今日は冒頭でたくさん宣伝しましたので、
是非一緒にご検討ください。
つづきまして。。。
黒龍(こくりゅう)
吟醸 ひやおろし 原酒
福井県:黒龍酒造のお酒
日本酒度:+5、5
今年ときどき仕入れている黒龍ですが、
今回のひやおろしのお酒は
初めてでしょうか?
使われているお米は
福井県産の五百万石。
精米歩合は55%の
吟醸酒です。
少しとろみのあるような
濃厚そうな質感。
ツヤのある甘さと
少々エキゾチックな雰囲気を
持った香り。
梅のような風味と、
何だかスパイスっぽい味で、
後味の香りもちょっとエキゾチック。
・・・というのが、
キュッといってみた一口目の感想。
スタートダッシュは柑橘系、
その後は束の間のライチ、
辛さがダイナミックで
チクチクするような刺激的なスパイス感。
苦味、一摘みの渋味、
広がった味をガサーーッと
刈り取っていくようなキレ。
苦さと香りが残る余韻。
シナモンのような風味が留まり、
消えていきます。
アルコール度数が高いですが、
引っかかる感じがなくて滑らか。
こんなに『○○っぽい』というのが
たくさん出てくるお酒も珍しいです。
飲みにくくはない適度な個性を持ちながら、
多くの方に召し上がっていただける
なかなか稀有なお酒だと思います。
あと、
黒龍という銘柄よりも、
『ひやおろし』という文字の方が
目立つラベルも個性的と思います。
つづきまして。。。
菊の花春(きくのはなはる)
純米吟醸 一回火入れ
福島県:花春酒造のお酒
日本酒度:-1 酸度:1、4
こちらはお世話になっている酒屋さんの
別注品です。
使用米は夢の香、
精米歩合は50%の純米吟醸酒。
蜜のような
かすかな照りを思わせる甘さと、
何となくアジアを感じる香り。
お口の中では、
さらにアジアンな香りが広がるものの、
似ているものが見つからず・・・。
男っぽさはありませんので、
アジアンビューティーな感じです。
二口目は香りにバニラを感じました。
アジアとか言っていたくせに・・・。
甘味からまる~く膨らんで、
酸味はとても控えめ。
苦味もかすかで、
辛さはアピールは強くありませんが、
締りが良く、リズムがあります。
スッとドライにキレて、
甘苦い余韻。
こちらのお酒も
オリジナリティーがありますが、
ぶっ飛んでいないので、
とっつきにくさがなくて、
ウェルカムな個性。
別注品でレアな銘柄というところも嬉しい
上品なお酒です。
今回最後のお酒です。。。
ゆめのつぎ
純米吟醸一回火入れ うすにごり
福島県:喜多の華酒造場のお酒
今回が初入荷の
喜多の華酒造さんのお酒。
喜多方ラーメンでも有名な土地で、
飯豊山系の地下岩盤水脈から湧き出る
清水を仕込み水に使い、
福島県産のお米と酵母をメインに
お酒造りをされています。
昨年には創業百年を迎えられた
老舗の酒蔵さん。
それでも喜多方では一番の若手とのこと。
いつものお酒屋さんも
現在十八代目とお聞きしますし、
歴史ある街と業界は桁が違います。
うちなんて二十数年で大喜び。
今回の銘柄は
福島県が生んだ新しい酒米
福乃香(ふくのか)が使用されています。
精米歩合は50%の純米吟醸酒で、
お酒屋さんの頒布会商品で
特別に造られたもの。
名前になっている『ゆめのつぎ』ですが、
今日ご紹介した辰泉や
菊の花春にも使われている
福島発祥の酒米 夢の香(ゆめのかおり)に
次いでできた福乃香を用いておられるので、
夢の香の次→ゆめのつぎ になったそうです。
とっても綺麗で
ロマンチックな響きの名前です。
ちなみに、
ゆめのつぎの『ぎ』の濁点が
☆になっているのは、
社長さんのお名前が星さんだからだと
推理しました。
香りはとても控えめ。
飲む前に
仕込み水の情報を得ていなかったのですが、
お水の綺麗さをそのままに感じた
透き通る美しい甘味。
酸味と辛さはそれほど強くなく、
ソフトな苦味を感じます。
お酒の透明感を維持したままで
程よい厚みの旨味が広がり、
上質でさらりとしたキレ。
ブレない一本の芯が通っていて、
スレンダーで清潔感のある
醤油顔美人のようなお酒です。
今回は別注品を多く含む、
五本のお酒をご紹介いたしました。
頼れる辰泉以外は
初入荷ではないでしょうか?
気分とお好みで是非どうぞ。