こんばんは。
ご覧くださりありがとうございます。
2月1日(木)から始まりました
≪燗酒まつり≫。
お鍋を召し上がる方が多いこともあって
冷酒も引き続き人気をいただいていますが、
燗酒もご注文を頂戴しています。
一度燗につけて、とっくりを取りだすと
お酒の温度が徐々に下がってきますが、
燗冷ましといわれる燗の温度が和らいだ状態でも
おいしいお酒が今回多いので、
あまりたくさんは飲まれない方や
じっくりゆっくり召し上がりたい方にも
燗酒は大変お勧めです。
お酒用の温度計もお渡ししている他、
飲み頃の目安のお知らせも表示しています。
燗酒は冷酒に比べて、酔う速度も緩やか。
今月限定の特別企画です。
どうぞご検討ください。
開始早々長くなりましたが、今回は
そんな燗酒まつり用にコツコツと準備してきたお酒を
一本ずつご紹介していきます。
本数が多いので、
2回に亘ってご紹介しようと思います。
最近、長文が多いです・・・。
お時間に余裕があるときにご覧ください。
左から
十六代九郎右衛門・灘菊
榮川・奈良萬・武勇酒蔵・福祝
それでは最初のお酒です。。。
十六代九郎右衛門(じゅうろくだいくろうえもん)
山廃純米原酒 熟成
長野県:湯川酒造店のお酒
普段から仕入れたときには燗酒をお勧めしていた
大好きな一本です。
もう何年も前から何度も仕入れていて、
当店でもファンの多い銘柄。
使われている酒米は
長野県産の白樺錦。
精米歩合は60%の純米酒です。
数年間の貯蔵を経て出荷された熟成酒です。
5年や10年寝かされた筋金入りの熟成酒ではないので、
初めての方にも是非チャレンジしていただきたいです。
山廃仕込みのお酒で原酒ということで
口当たりしっかりの旨みたっぷりです。
重たそうと思いきや、
旨みの充実っぷりの方が嬉しくなる濃さです。
長野県の地酒ということもあり、
かきのどて鍋や焼みそにも合いそうですし、
あんこう肝だらけ鍋にも負けないと思います。
ゆっくりじっくり楽しんでいただきたいお酒です。
つづきまして。。。
灘菊(なだぎく) 純米 新酒
兵庫県:灘菊酒造のお酒
日本酒度:+4程度
今回が初入荷の灘菊酒造の新酒。
新酒ですが、こちらの銘柄はもともと
全国燗酒コンテスト プレミアム燗酒部門で
最高金賞を受賞された燗酒に向いたお酒です。
姫路市に蔵を構えておられる灘菊酒造さん。
前回ご紹介した奥播磨も姫路市にありましたが、
奥播磨の下村酒造店さんが山間部にあるのに対し、
灘菊酒造さんは姫路城に近い場所で営まれています。
お酒のラベルが綺麗で、女性好みしそうと思ったら、
女性杜氏さんがご活躍されているとのことでした。
使用米は兵庫県産の兵庫夢錦と山田錦。
精米歩合は65%です。
穏やかな香りで、主張が強すぎません。
透明感と綺麗さがあって、
ただいまご用意しているお酒の中では
スッキリとドライなタイプと思います。
味に締りがあってバシッと切れます。
最高金賞は45度の部門で受賞されたそうですが、
今回は新酒ということもあってか、
45度の熱燗よりも40度までのぬる燗の方がお勧めとのこと。
細やかなアドバイスにも丁寧な印象を受けます。
かきの天ぷらや、しめさばきずし、
かきのしゃぶしゃぶなどによく合いそうです。
つづきまして。。。
榮川(えいせん)
榮 亀の尾 山廃仕込 純米吟醸 原酒
福島県:榮川酒造のお酒
日本酒度:+4
榮川さんの榮シリーズの山廃のお酒。
こちらは榮川さんが大丸心斎橋店に来られたときに
母と一緒に買いに行ったときのものです。
冬になったら燗酒まつりをしようと考えていたので、
購入後は地酒冷蔵庫にてひっそりと保管してきました。
そういう経緯で、満を持しての登場です。
使われているお米は全量亀の尾。
精米歩合は55%。
購入する際には冷酒で味見させてもらったのですが、
とっても上品で上質な山廃。
ぬる燗くらいで、味の輪が広がり、
ふくよかさが増しておいしいだろうと思います。
旨みはしっかりですが、
のどに詰まるような感じはなく、
酸味も柔らかくて、嫌みがありません。
お酒をいろいろと飲み慣れている方には特に
このクオリティーの高さをご実感いただけると思います。
キレの良さも気持ちよく切れるといった感じ。
とてもお勧めです。
つづきまして。。。
奈良萬(ならまん) 純米酒 無濾過 瓶火入れ
福島県:夢心酒造のお酒
奈良萬の純米酒です。
40度でテイスティングしましたが、
飲んだ瞬間に、めちゃくちゃおいしい!と
顔がパッと明るくなったほどの旨酒。
もうあまり補足説明しなくても、
召し上がっていただいたら
そのおいしさをご理解いただけるであろう
言葉のいらないお酒。
使われているのは会津産の五百万石。
精米歩合は55%です。
最初にお話しした
温度が下がってきた後の燗冷ましもおいしいです。
味はしっかりとしていてジューシーですが、
重たさは感じさせません。
酸味も強くなく、
染み入るような穏やかな味わい。
かきわさや殻付き焼がきなどとも
相性が良さそうです。
純米酒の良さを存分に感じていただけます。
つづきまして。。。
武勇酒蔵(ぶゆうさかぐら) 生酛純米 愛山
茨城県:株式会社武勇のお酒
日本酒度:-2、0 酸度:2、1
武勇さんの新しい試みのお酒です。
酒米 愛山で初めて仕込まれた
昔ながらの生酛造りの純米酒です。
愛山は全量に用いられており、
精米歩合は70%です。
愛山というのは育てるのが特に難しいようで、
収穫率が低いとのことで、珍しい酒米のひとつです。
何年か前に仕入れた、こんな夜に・・・のお酒で、
ラベルにカピパラがデザインされているお酒が
愛山を使用したものだったのですが、
たぶんそれ以来の愛山のお酒だと思います。
45度程度で試飲しましたが、
香りは控えめで上品。アルコール臭は感じません。
酸度の値は、数値的には高いのですが、
燗にしていることもあって、酸が丸いです。
旨みは豊かで、その旨味と酸味がうまく絡み、
一つの味としてハーモニーができあがります。
燗冷ましもおいしいです。
お米の旨味と、蜜のような甘みが出てきます。
一貫しておいしさの芯が感じられるお酒です。
数値に反して、穏やかで柔らか
という表現がよく合うように思います。
今回最後のお酒です。。。
福祝(ふくいわい) 燗酒純米
千葉県:藤平酒造のお酒
千葉県のお酒 福祝の燗酒に向いた銘柄です。
燗酒まつりなので、初めて仕入れてみました。
嬉しい季節限定酒です。
使われているお米は、
麹米に北海道産きたしずく、
掛け米に同じく北海道産の彗星です。
精米歩合は60%と55%。
前にも書いたと思いますが、
藤平酒造さんは3兄弟で
お酒造りをしていらっしゃるそうです。
千葉県君津市にあって、
品質第一を掲げておられる小さな酒蔵さんです。
今回のお酒ですが、
優しい香りで優秀な食中酒。
どんな食べ物とも合わせやすそうですし、
燗酒を飲み慣れていない方にも
とっつきやすくてかなりお勧めです。
癖がなくて、飲みやすいです。
ふくらみのある旨みは丸みがあって、
全体的に穏やかで優しい雰囲気です。
蔵元さんはキレのあるお酒を目指しておられますので、
今回のお酒も後半は締まって、後味はドライで爽やかです。
データがあえて非公開なのは、
先入観なしで飲んでいただきたいからとのこと。
どなたにでもお勧めできるお酒です。
感じるままにどうぞ。
今回は燗酒まつり用にご用意したお酒の
半分をご紹介いたしました。
ひきつづき、よろしくお願いいたします。
風邪やインフルエンザが猛威をふるっています。
暖かくしておやすみください。